報復性純愛

わたしはアイドルが好きです。

わたしの中での「アイドル」とは、情報の断片を自分なりに繋ぎ合わせた自分だけの概念(≒都合の良い夢)で、人によって心象は様々だということを前提にアイドルの覚悟について話そうと思います。

 

 

残酷ながらアイドルの始まりに目指した場所と今居る場所は想像の範疇を越えるギャップがあるのだと思います。つまり、憧れで踏み込んだこの世界が気の狂った地獄だと確信した瞬間があったはずだということです。

「気の狂った地獄」というのは、①ステージに立つ・晒されること②厳しい芸能界③普通の生活なら経験しないほどの恥④自分を刺すオタク・世間の言葉⑤辛いことや不安をのみこんで笑顔でいること、など十字架のように背負わなければいけない環境のことです。(ジェシーの、雑誌での「地獄」という表現を借りています)

だからわたしはこれらを目の当たりにしても尚、人生の大切な時間・欲望を振り切って地獄に飛び込む覚悟を決めたアイドルの生き様に感動してしまうのです。

 

 

ただし、それに伴って好きな人間が多くの対価を払っているコンテンツの顧客であることには罪悪感が付き纏うしそうあるべきです。なので私たちは好きなアイドルに、アイドルになったから変わってしまった運命もアイドルになったからこそ変えられた運命も全て間違いのない今ここのしあわせに繋がっている、あなたの全ての覚悟のおかげだと解ることが地獄に対する報復だと思っています。

 

 

これらと併せてこれからは偶像崇拝と、好きなアイドルたちはただの人間だという記憶を叩き起こすことの両立を頑張りたいと思います。ただただアイドルが幸せになってほしい、そんなことを無責任に願うわたしをゆるしてほしいという一心で。